今朝、雨が上がり自宅の周りは一面霧で真っ白でした。
真っ白で最近思い出すことは、
宮沢賢治の『永訣の朝』。
学生の頃、国語の時間に習ったかなあ、という程度の記憶でしたが、
時はめぐり、今、高3の娘が授業で読み解いています。
今日にも命が尽きそうな妹から、
真っ白い雨雪を取ってきて欲しいと頼まれる賢治。
二人が仲良く使った揃いの茶碗に、
あたり一面真っ白に雪が降り積もる外へ飛び出し、
空から降る雨雪を集める様子は、
詩を読んでいると、情景がはっきりと浮かんでくるようです。
思わず教材の朗読も聞いてしまったほどです。
『今度生まれて来る時は、
こんなに自分のことで苦しまないよう生まれてきたい。
どうせ、苦しむのなら、人のために苦しみたい』
そんな妹の言葉が響きます。
自分だったら言えないなあ、こんな風に。
身も心も真っ白い人だったのでしょう。
こんな透き通った人に私も近づきたいと思いました。
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